【体験談】観光地ワーケーションは仕事にならない?観光も楽しむリアルな計画と両立術
ワーケーション先として「人気観光地」を候補に入れる方は多いのではないでしょうか。魅力的な景色や美味しい食事、豊富なアクティビティに囲まれながら仕事ができたら、きっと素晴らしい体験になるはずです。しかし同時に、「仕事に集中できるのだろうか?」「観光の誘惑に負けてしまうのでは?」といった不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、実際に人気観光地でワーケーションを体験した筆者の視点から、仕事と観光を上手に両立させるためのリアルな計画方法と、そこで得た気づきについてご紹介します。
なぜ観光地でワーケーションをしたいのか?メリットと課題
まず、改めて観光地でワーケーションを行うことのメリットを考えてみましょう。
- インスピレーションの源: いつもと違う景色や文化に触れることで、新しい発想やアイデアが生まれやすくなります。特にクリエイティブな仕事に携わる方にとっては大きな魅力です。
- リフレッシュ効果: 仕事の合間や終業後に手軽に観光やアクティビティを楽しめるのは、観光地ならではの大きなメリットです。心身のリフレッシュが仕事のモチベーション向上にも繋がります。
- 充実したオフタイム: 美味しい食事処やおしゃれなカフェ、美術館や自然散策など、オフタイムを豊かに過ごせる選択肢が豊富です。
一方で、観光地ならではの課題も存在します。
- 誘惑が多い: 周囲に魅力的な観光スポットやお店が多く、ついつい気が散ってしまいがちです。
- 人の多さ: 時期によっては人が多く、静かで集中できる場所を見つけるのが難しい場合があります。
- 仕事環境の確保: 必ずしも全ての宿泊施設やカフェに、安定した高速Wi-Fiや十分な電源、快適な作業スペースがあるとは限りません。
これらの課題をいかに克服し、メリットを最大限に享受できるかが、観光地ワーケーション成功の鍵となります。
仕事と観光を両立させるためのリアルな計画術
私が観光地でワーケーションをする際に最も重視しているのが「計画」です。特に時間管理と場所選びが重要になります。
1. 大まかな「仕事時間」「観光時間」の配分を決める
具体的なスケジュールを立てる前に、まず滞在期間全体で「仕事にどれくらい時間をかけるか」「観光や自由時間にどれくらい時間をかけるか」の大まかな割合を決めます。例えば、「平日は午前中を仕事、午後は軽めの観光やリフレッシュ」「週末は終日観光」のように、自分の仕事量や観光したい内容に応じて柔軟に設定します。
2. 毎日の「仕事」と「オフ」の区切りを明確にする
これが最も重要かもしれません。「●時から●時までは仕事時間」と明確に区切りを設定します。そして、その時間内は観光情報を一切見ない、SNSもチェックしない、といったルールを決めます。
私の場合は、「朝食後から昼食までの時間をコアな仕事時間」とすることが多いです。脳がクリアな午前中に最も集中力を要するタスクを終わらせるようにします。
3. 仕事をする「場所」を事前にリサーチ・確保する
宿泊施設だけでなく、周辺のコワーキングスペース、電源・Wi-Fiが利用できるカフェ、図書館などを事前にリストアップしておきます。
- 集中したい作業: コワーキングスペースや、仕事向けに設計されたホテルの共用スペースを選びます。静かでネット環境も安定していることが多いです。
- 軽い作業やオンラインMTG: 電源とWi-Fiがあるカフェを利用します。ただし、混雑状況や周囲の話し声には注意が必要です。
- リラックスしながらアイデア出し: 景色の良いカフェやホテルの部屋で、BGMを流しながら作業することもあります。
実際に訪れる観光地の情報を調べ、「この日はこのコワーキングスペース、この日はこのカフェ」のように、日ごとの仕事場所も仮決めしておくとスムーズです。
4. 観光・アクティビティは「仕事の後」または「合間」に組み込む
仕事時間中に観光の予定を入れるのは避けます。終業後や、午前中の仕事が終わった後にランチと兼ねて少し散策するなど、仕事の区切りを利用して観光時間を設けます。
どうしても日中にしか行けない場所や体験がある場合は、その日の仕事時間を短縮するか、他の日に仕事のボリュームを調整するといった対応が必要です。無理な詰め込みは、仕事もおろそかになり、観光も心から楽しめなくなる原因になります。
5. 予備時間を設ける
計画通りに進まないことも想定し、少し予備時間を設けておくと安心です。ネット環境の不備、急な打ち合わせ、体調の変化など、予期せぬ事態にも対応しやすくなります。
私のリアル体験談:古都でのワーケーション
私が以前、歴史ある古都でワーケーションを行った際の体験をご紹介します。
滞在先は、市の中心部から少し離れた、静かなエリアにある築浅のゲストハウスでした。選んだ理由は、共用スペースに大きなテーブルと椅子があり、Wi-Fi環境も整っていたこと、そして近くに川が流れており、散歩コースがあったためです。
日々の過ごし方:
- 午前: ゲストハウスの共用スペースで集中して仕事。オンラインミーティングも問題なく行えました。朝の静かな時間帯は集中しやすかったです。
- 昼: 近くの地元の食堂でランチを取ったり、少し足を延ばして観光客で賑わうエリアのカフェで休憩したりしました。この移動時間が気分転換になりました。
- 午後: 再びゲストハウスで仕事、あるいは事前に調べておいた電源・Wi-Fi完備のカフェに移動して作業。疲れたら近くの川沿いを散歩してリフレッシュしました。
- 夕方以降: 仕事を終え、観光に出かけました。ライトアップされた寺院を訪れたり、美味しい郷土料理を味わったりと、観光地ならではのオフタイムを堪能しました。
成功のポイント:
- 仕事場所の確保: 宿泊施設である程度仕事ができたこと、そして周辺に代替となるカフェ等があったことが安心に繋がりました。
- オンオフの切り替え: 「午前は仕事」と決めていたため、午後の観光時間を心待ちにしながら集中できました。
- 環境の活用: 散歩コースが近くにあったことで、手軽にリフレッシュできたのが良かったです。
少し大変だった点:
- 週末はゲストハウスの共用スペースが他の宿泊者で賑わい、少し集中しにくく感じました。週末の作業はカフェに移動するなど、柔軟な対応が必要でした。
- 人気の観光地ゆえに、移動中のバスなどが混雑することがあり、時間通りに行動するのが難しい場面もありました。
観光地ワーケーションを成功させるためのヒント
私の体験から、観光地ワーケーションを成功させるためのヒントをいくつかご紹介します。
- 事前のリサーチは徹底的に: 宿泊施設だけでなく、仕事場所となりうるカフェやコワーキングスペース、周辺の観光情報、交通手段などを事前に詳しく調べておくことが大切です。
- 完璧を目指しすぎない: 「仕事も観光も完璧にこなそう」と意気込みすぎると疲れてしまいます。時には計画通りにいかなくても大丈夫、と割り切る柔軟性も必要です。
- 休息も計画に含める: 観光地はついつい歩き回ってしまいがちです。疲労は集中力低下に繋がるため、休息時間やリフレッシュできる時間を意識的に設けましょう。
- 現地の情報を活用する: 観光案内所や地元の方向けの情報源(ウェブサイト、フリーペーパーなど)には、穴場情報や静かなスポットの情報が載っていることもあります。
まとめ:計画的に楽しむ観光地ワーケーション
観光地でのワーケーションは、「仕事にならないのでは?」という不安を抱くかもしれませんが、適切な計画と準備を行うことで、仕事の生産性を維持しながら観光も十分に楽しむことが可能です。
大切なのは、ご自身の仕事スタイルや観光の目的に合わせて、事前にしっかりと計画を立てること、そして現地では状況に応じて柔軟に対応することです。
この記事が、あなたが人気観光地でのワーケーションを計画される際の参考になれば幸いです。素晴らしい体験があなたを待っていることでしょう。