【体験談】意外と快適?友人・同僚とのワーケーションで仕事集中とチーム力向上を実現した話
ワーケーションと聞くと、一人で集中したり、家族と過ごしたりといったイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、私は先日、職場の同僚であり友人でもある数名と、共にワーケーションを体験しました。「仕事仲間と四六時中一緒にいて、ちゃんと仕事に集中できるのだろうか」「プライベートとの線引きはどうするのか」といった漠然とした不安もありましたが、結果として、仕事の生産性向上とチームの結束力強化という、素晴らしい効果を実感することができました。
この記事では、私たちが体験した「友人・同僚とのワーケーション」のリアルな様子、場所選びのポイント、仕事とプライベートを両立させる工夫、そしてそこから見えてきたメリットとデメリット、成功のコツをご紹介します。初めて仲間とのワーケーションを検討されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
なぜ友人・同僚とワーケーションを?目的と期待したこと
私たちリモートワーク主体のチームは、普段はチャットやオンライン会議でコミュニケーションを取っています。これはこれで効率的なのですが、「ちょっとした雑談から生まれるアイデア」や「非公式な場での意見交換」が生まれにくいという課題も感じていました。そこで、ワーケーションという形でオフラインの時間を共有し、以下の点を実現できないかと考えたのです。
- 情報交換の活性化: 普段は個別プロジェクトに集中しがちですが、リラックスした環境でそれぞれの状況や困り事を共有し、助け合える機会を作る。
- 共同作業の効率向上: オンラインでは難しい、同じ空間でのブレインストーミングやモブプログラミング(複数人で一つのPCを囲んで開発する手法)を実践する。
- チームビルディング: 仕事以外の時間も共に過ごすことで、お互いの人となりを知り、より強固な信頼関係を築く。
- 非日常でのリフレッシュ: いつもと違う環境で、気分転換を図り、仕事へのモチベーションを再燃させる。
これらの目的を共有し、今回のワーケーション計画はスタートしました。
私たちが体験した場所選びのポイントとリアルレビュー
仲間とのワーケーションにおいて、場所選びは非常に重要です。仕事への集中度、プライベートの過ごし方、全員のニーズを満たす必要があります。私たちは以下の点を考慮して場所を選びました。
- 全員が集中できる仕事スペースの確保:
- リビングのような共有スペースだけでなく、必要に応じて一人になれる個室があることを重視しました。オンライン会議の際に周囲を気にせず話せる環境は必須です。
- 全員が同時にPCを開いて作業できる十分な作業スペースと電源があるかを確認しました。大きなテーブルやデスクが複数あると理想的です。
- 快適なネット環境:
- リモートワークなので、安定した高速Wi-Fiは最重要項目です。施設のレビューや口コミで、ネット環境に関する情報を徹底的に調べました。可能であれば、事前に施設に確認することもおすすめします。
- プライベート空間と共有空間のバランス:
- 夜や休息時間には、皆で集まって交流できるリビングやダイニングがある一方で、疲れたときに一人で静かに過ごせる寝室(個室)が人数分ある物件を探しました。
- 仕事時間外の過ごしやすさ:
- 仕事終わりに立ち寄れる飲食店や、リフレッシュできる自然環境、温泉などが近くにあると、ワーケーション全体の満足度が向上します。
今回は、都心から電車で1時間半ほどの、海辺の町にある広めの貸別荘を選びました。決め手は、リビングとは別に個室が人数分あり、海を眺めながら作業できる大きなテーブルがあったことです。Wi-Fiも高速で安定しており、全く問題ありませんでした。周辺には新鮮な魚介類が食べられるお店や、朝の散歩にぴったりの海岸があり、リフレッシュにも最適な環境でした。
仕事時間の過ごし方:集中と協力のバランス術
「仲間と一緒だと、つい仕事がおろそかになるのでは?」という懸念もありましたが、いくつかの工夫でこれを回避できました。
- タイムスケジュールの共有: 毎日、朝に簡単なミーティングを行い、その日の各自のタスク、共同で取り組む作業、休憩時間などを共有しました。これにより、お互いの状況を把握し、集中したい時間帯に配慮しやすくなりました。
- 「集中タイム」の設定: 午前中は各自のタスクに集中する「集中タイム」とし、この時間帯は原則としてチャットや会話を控えました。リビングと個室を使い分けることで、集中したい人は個室へ、程よく賑やかな方が捗る人はリビングへ、といった選択もできました。
- 「共同作業タイム」の活用: 午後や夕方に、一緒にアイデアを出し合ったり、コードレビューを行ったりする時間を設けました。オンライン会議では難しい、ホワイトボードを使った議論や、隣で画面を見ながらのペアプログラミングなどができ、これが非常に効率的でした。
- オンライン会議への配慮: 他のメンバーがオンライン会議中は、静かに作業するか、一時的に部屋を移動するなど配慮しました。
意外だったのは、適度な「人の気配」が、一人で作業するよりも集中力を高める効果があったことです。「皆も頑張っているから自分も頑張ろう」という良い刺激になったと感じています。
休暇時間の過ごし方:交流を深める工夫
仕事時間以外は、積極的にコミュニケーションを取りました。
- 共同での食事: 夜は皆で地元の食材を買って料理をしたり、美味しい魚を食べに外出したりしました。共に食卓を囲む時間は、自然と会話が弾み、仕事の話からプライベートな話まで、ざっくばらんに語り合えました。
- 周辺のリフレッシュ: 仕事の合間や終わりに、海辺を散歩したり、近くの温泉施設でリラックスしたりしました。普段の生活では一緒に体験しないことを共有することで、良い思い出となり、関係性が深まったように感じます。
- ボードゲームや雑談: 夜はリビングに集まり、ボードゲームをしたり、とりとめのない話をしたりして過ごしました。こうしたリラックスした時間の中に、仕事に関する新しいアイデアが生まれたり、お互いの考え方への理解が深まったりする瞬間がありました。
- 一人で過ごす時間も大切に: もちろん、常に一緒というわけではありません。疲れたときや読書に集中したいときなどは、遠慮なく個室に戻って一人で過ごす時間も確保しました。このオン・オフの切り替えができる環境が、ストレスなく過ごす上で重要だと感じました。
体験してわかったメリット・デメリット、成功のポイント
今回の仲間とのワーケーションを経て、以下のようなメリットとデメリット、そして成功のためのポイントが見えてきました。
メリット
- 孤独感がない: 一人ワーケーションで感じがちな孤独感が全くなく、常に安心感がありました。
- 情報交換が活発: カジュアルな会話の中から、思わぬ業務のヒントや新しい技術の情報が得られました。
- 困ったときに助け合える: ちょっとした疑問や技術的な問題も、すぐに相談して解決できました。
- リフレッシュ効果が高い: 仕事終わりに皆で楽しめるので、リフレッシュ効果が倍増しました。
- チームの結束力向上: 共同体験を通して、お互いの理解が深まり、チームとしての連携が強くなったと感じています。
デメリット
- プライベートな時間が減る: 一人の時間や、家族・友人以外との時間を取りたい場合は調整が必要です。
- 生活リズムや仕事スタイルの違い: 参加者それぞれのリズムやスタイルに配慮が必要です。夜型の人、朝型の人、静かに集中したい人など、違いをどう吸収するかが課題になります。
- 仕事以外のコミュニケーション疲れ: 人によっては、仕事時間外も気を遣うことで疲れてしまう可能性があります。
- 場所選びの制約: 全員のニーズを満たす条件(個室、ネット環境、作業スペースなど)に合う場所を見つけるのが、一人や少人数より難しくなります。
成功のポイント
- 事前の目的共有と期待値調整: なぜ一緒にワーケーションをするのか、何を期待するのかを事前に明確にし、全員で共有することが非常に重要です。「仕事に集中したい」「交流を楽しみたい」など、目的がずれていると満足度が下がります。
- 最低限のルールの設定: 仕事時間、静かにする時間帯、共用スペースの使い方など、全員が快適に過ごすための最低限のルールを決めておくとスムーズです。
- 個室の確保: 一人になれるプライベート空間があるかないかで、ストレス度が大きく変わります。可能な限り個室が確保できる場所を選びましょう。
- お互いへのリスペクト: 異なる生活リズムや仕事スタイルを持つ仲間と過ごすため、お互いのペースや集中を妨げないよう配慮し、リスペクトする気持ちが最も大切です。
まとめ:仲間とのワーケーションは新たな可能性を開く
初めての友人・同僚とのワーケーションは、事前には想像していなかった多くのメリットと、少々の課題があることを教えてくれました。しかし、適切な場所選びと事前の準備、そして何よりもお互いへの配慮があれば、仕事の効率を高めつつ、チームの結束力を深めることができる、非常に有効な選択肢だと強く感じています。
普段リモートワークで働く中で、「チームとのオフラインでの交流が少ない」「雑談からのアイデアが生まれにくい」といった課題を感じている方にとって、仲間とのワーケーションは新たな可能性を開く鍵となるかもしれません。ぜひ、今回の私たちの体験談を参考に、挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、仕事にもチームの関係性にも、良い変化が生まれるはずです。