【体験談】「集中環境」にこだわったワーケーションで仕事効率が劇的に向上した話
集中できる環境こそワーケーション成功の鍵
ワーケーションと聞くと、リゾート地でのんびり仕事をしたり、観光を楽しんだりするイメージが強いかもしれません。もちろんそれもワーケーションの魅力の一つですが、私はリモートワークで働くWebデザイナーとして、普段の仕事部屋では得られない「圧倒的な集中環境」を求めてワーケーションを計画することがあります。
今回は、私が実際に体験した「集中環境」に徹底的にこだわったワーケーションについて、その場所選びのポイント、実際の過ごし方、そして仕事効率がどのように向上したのかをお話ししたいと思います。
なぜ「集中環境」にこだわったのか?
Webデザインの仕事は、突き詰めて考えると非常に集中力が必要です。クライアントの要望を深く理解し、アイデアを練り、細部までデザインを詰めていく過程では、ちょっとした中断や騒音が思考を妨げることがあります。
自宅やカフェでのリモートワークも可能ですが、自宅では生活音や誘惑があり、カフェでは周囲のざわめきや人の出入りが気になります。もっと深く、もっと効率的に仕事に取り組める環境はないだろうか?そう考えた結果、「集中環境」を最優先したワーケーションにたどり着きました。
特に初めてワーケーションを検討されている方の中には、「本当に仕事に集中できるのだろうか」「結局遊んでしまうのでは」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。私の体験が、そうした不安を少しでも解消するヒントになれば幸いです。
「集中環境」重視のワーケーション場所選びのポイント
私が「集中環境」を最も重視して選んだ場所は、都心から少し離れた静かな山間部にある、個室ワークスペースを備えた小さなゲストハウスでした。
場所を選ぶ上で、特に以下の点を考慮しました。
- 静かな環境: 周囲に繁華街や騒がしい場所がなく、自然の音(鳥の声、風の音など)しか聞こえないような静けさ。
- 高品質なワークスペース:
- 個室: 他の利用者を気にせず、声を出したり集中したりできるプライベートな空間が必須でした。
- 快適な椅子とデスク: 長時間座って作業するため、エルゴノミクスに基づいたオフィスチェアや、広々としたデスクがあると理想的です。
- 高速インターネット環境: 光回線や高速Wi-Fiが安定して利用できるか確認しました。具体的には、実測値でダウンロード・アップロードともに50Mbps以上を目安に探しました。
- 十分な電源: PC、モニター、スマートフォンの充電など、複数のデバイスを使うため、デスク周りに複数の電源タップがあるかどうかも重要です。
- モニターの有無: 可能であれば、外付けモニターが利用できると作業効率が格段に上がります。
- 誘惑の少ない周辺環境: 観光スポットが近くにありすぎると、ついつい遊びたくなってしまいます。適度な自然があり、散歩や軽い運動ができる程度で、過度な娯楽施設がない場所を選びました。
- 食事の選択肢: 自炊環境があるか、または徒歩圏内にシンプルな食事処があるかも確認しました。手の込んだ食事を探しに行く時間も惜しいほど、集中したいと考えていたためです。
この条件に合致したゲストハウスは、古民家を改装した落ち着いた雰囲気で、宿泊者専用の個室ワークブースが数部屋用意されていました。ワークブースには、オフィスチェア、広いデスク、電源、そして有線LANポートが完備されていました。Wi-Fiも速度が安定しており、オンラインミーティングもスムーズに行えました。
実際のワーケーションでの過ごし方
私のワーケーション期間は5日間でした。以下は、その間の一般的な一日のスケジュール例です。
- 7:00 起床、軽いストレッチ
- 7:30 ゲストハウスの共用キッチンで簡単な朝食(パンとコーヒーなど)
- 8:30 個室ワークブースへ移動、仕事開始
- 12:30 仕事中断、簡単な昼食(持参したお弁当や近くのコンビニで買ったもの)
- 13:30 午後の仕事再開
- 18:30 仕事終了
- 19:00 ゲストハウスの共用スペースで他の宿泊者と軽く交流したり、近くを散歩
- 20:00 夕食(近くの定食屋やスーパーで買ったものを調理)
- 21:00 読書や軽い休憩
- 22:30 就寝
このスケジュールを見ていただくと分かるように、観光やアクティビティに多くの時間を割くのではなく、仕事の時間を中心に組み立てています。仕事時間中は、スマートフォンの通知を切るなど、徹底的に集中を妨げる要因を排除しました。
休憩時間には、施設の庭を眺めたり、周辺の自然の中を散歩したりすることで、頭をリフレッシュさせました。これが、自宅では得られない気分転換となり、午後の集中力を高めることに繋がりました。
仕事効率はどのように向上したか
このワーケーションを通じて、私の仕事効率は目に見えて向上しました。
まず、タスク完了スピードが明らかに速くなりました。普段なら数時間かかる作業が、集中環境ではより短時間で完了できるようになりました。これは、中断が少ないこと、そして周囲を気にせず思考に没頭できたことが大きいと感じています。
次に、思考の深さが増しました。静かで落ち着いた環境は、複雑な問題に対してじっくりと考えを巡らせることを可能にします。これにより、より洗練されたデザイン案や、効率的なコードの記述方法などが生まれやすくなりました。
また、疲労感の軽減も感じられました。集中している間は確かに脳を使いますが、無駄な情報が入ってこないため、日常的なリモートワークで感じていたような「なんとなく疲れる」という感覚が少なかったように思います。質の高い集中は、質の高い休息にも繋がるのかもしれません。
集中環境ワーケーションのメリットと課題
メリット:
- 仕事に圧倒的に集中でき、生産性が向上する
- 深い思考が可能になり、アウトプットの質が高まる
- 質の高い集中と休息のメリハリをつけやすい
- 新しい環境でリフレッシュできる(ただし誘惑は少ない場所を選ぶ)
課題:
- 場所選びに工夫が必要(「集中できるか」という観点で探す)
- 人によっては「缶詰状態」と感じる可能性がある
- 観光やアクティビティを楽しむ余裕は少なくなる
- 通信環境や設備が期待通りか事前にしっかり確認する必要がある
まとめ:あなたにとって最適な「集中環境」を見つけるために
私の場合は「静かな山間部の個室ワークスペース付きゲストハウス」が最適な集中環境でしたが、これは人によって異なります。カフェのざわめきの方が集中できる、広々としたコワーキングスペースが良い、都心の方が刺激があって集中できる、という方もいらっしゃるでしょう。
重要なのは、ご自身がどのような環境で最も集中できるのかを理解し、その条件を満たすワーケーション先を探すことです。
初めてのワーケーションで集中できるか不安な方は、まずは短期間(2~3日)で「集中」をテーマにした場所を試してみるのがおすすめです。そして、場所の設備(特にネット環境とワークスペース)については、予約前に施設のウェブサイトをよく確認したり、可能であれば問い合わせてみることをお勧めします。
「集中環境」にこだわったワーケーションは、普段のリモートワークの質を高め、ご自身のスキルアップやキャリア形成にも繋がる可能性を秘めています。ぜひ、あなたにとって最高の「集中環境」を見つけるワーケーションを計画してみてください。