【体験談】初めてのワーケーションで私が遭遇した「失敗」とそこから学んだこと
初めてのワーケーション、期待と不安の中で
リモートワークが一般的になり、働き方の選択肢として「ワーケーション」に興味を持つ方が増えています。私もWebデザイナーとして普段からリモートで仕事をしているため、いつか場所を変えて働いてみたいという漠然とした憧れを抱いていました。
「いつもの環境から離れてリフレッシュしながら仕事ができたら、生産性も上がるのではないか」「新しい場所での体験が、クリエイティブな刺激になるかもしれない」
そんな期待を胸に、私は初めてのワーケーションを計画しました。しかし、初めての試みには、やはり事前の想像だけでは気づけない落とし穴があったのです。
この記事では、私が初めてのワーケーションで実際に遭遇した「失敗談」をいくつかご紹介し、そこから学んだこと、そしてこれからワーケーションを検討されている方が同じ失敗を避けるための具体的なヒントをお伝えしたいと思います。特に、「初めてで何から準備すれば良いか分からない」「仕事と休暇のバランスが取れるか不安」といった疑問や不安を抱えている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
私が経験したワーケーションの失敗談
初めてのワーケーション先として選んだのは、都心から電車で数時間のリゾート地でした。海が近く、自然豊かな場所で気分転換を図りながら仕事をする、というイメージで計画を進めました。滞在先は、ワーケーション向けプランを提供しているというホテルを選びました。
しかし、現地に到着して数日過ごす中で、いくつかの想定外の事態に直面しました。
失敗談1:インターネット環境の不備
最も致命的だったのは、インターネット環境でした。ホテルのWi-Fiはロビーなど共有スペースでは問題なく使えましたが、部屋では非常に不安定でした。オンラインでの打ち合わせ中に何度も接続が切れてしまったり、大容量のファイルをダウンロードするのにかなりの時間がかかったり、といった状況です。
Webデザイナーの仕事は、クライアントとのオンラインミーティングや、デザインデータのやり取りが不可欠です。不安定なネット環境は、まさに生命線に関わる問題でした。結局、スマートフォンのテザリングで凌ぐことになりましたが、通信制限を気にしながらの作業は大きなストレスとなりました。
- ここから学んだこと: ワーケーション先を選ぶ際、特に仕事にインターネットが必須の職種であれば、宿泊施設のWi-Fi環境について事前に具体的な状況を確認することが極めて重要です。「Wi-Fi完備」と書かれていても、部屋での安定性や回線速度は場所によって大きく異なります。可能であれば、予約前に施設に直接問い合わせてみる、あるいは利用者のレビューでWi-Fi環境について言及されているかを確認するなどの対策が必要です。ポケットWi-Fiを持参する選択肢も検討すべきでした。
失敗談2:誘惑に負けて仕事が進まない
リゾート地という解放感と、美しい景色の誘惑に負けて、つい遊びすぎてしまったというのも正直な失敗です。朝、海岸を散歩したり、午後に少し観光したり、夜は美味しい食事を楽しんだり…。それ自体はワーケーションの醍醐味ではあるのですが、時間管理があまく、予定していた仕事量がこなせない日が続きました。
「今日はこれくらいでいいか」と自分に甘くなり、結果的に〆切前になって慌てて作業する、という悪循環に陥ってしまいました。
- ここから学んだこと: 仕事と休暇のメリハリをつけるためには、具体的なスケジュール管理が不可欠です。仕事時間、休憩時間、観光・リフレッシュの時間を事前に計画し、なるべくその通りに実行することを意識する必要があります。毎日、その日のタスクリストを作成し、完了したらチェックを入れるなど、進捗を可視化する工夫も有効です。また、仕事をする場所とリフレッシュする場所を分ける(例:日中はコワーケーションスペースを利用する、部屋では仕事をしない時間を設ける)といった物理的な切り分けも、気持ちのスイッチを切り替えるのに役立ちます。
失敗談3:想定外の費用が発生した
宿泊費や交通費は事前に計算していましたが、現地での飲食費やアクティビティ費用が想定よりもかさんでしまいました。特に、外食が続くと予想以上に食費がかかります。また、せっかく来たのだからとあれこれ体験したくなり、計画になかった出費が増えていきました。
予算管理をしっかり行っていなかったため、「あれ?思ったよりお金がかかってるな…」と後から気づくことになりました。
- ここから学んだこと: ワーケーションにかかる費用は、宿泊費や交通費だけではありません。食費、通信費(テザリングや追加Wi-Fiなど)、アクティビティ費用、お土産代など、現地での滞在費全体を事前に見積もることが大切です。少し余裕を持った予算を立てておくと安心です。また、自炊可能な宿泊施設を選んだり、地元のスーパーを利用したりすることで、食費を抑えることも可能です。
失敗から学んだ、成功のためのヒント
これらの失敗経験を通して、初めてのワーケーションを成功させるためには、事前の準備と計画、そして現地での柔軟な対応が重要であることを痛感しました。私の失敗談から、読者の皆様が学べるヒントをいくつかまとめます。
- 仕事環境の徹底的な確認: インターネット環境(速度、安定性)、作業スペースの有無、電源の位置、周辺の騒音などを、予約前に可能な限り具体的に確認しましょう。ワーケーションプランを謳っている施設でも、詳細な設備は異なります。
- 具体的なスケジュール計画: 仕事時間、休憩時間、フリータイムを日ごとに計画します。ただし、全てを詰め込みすぎず、ある程度の余白を持たせることも大切です。計画通りに進まなくても落ち込まず、柔軟に調整しましょう。
- 予算の細かな見積もり: 宿泊費、交通費に加え、食費、通信費、雑費、予備費なども含めて、現実的な予算を立てましょう。予算内で楽しめる方法(自炊、無料アクティビティなど)も探してみるのがおすすめです。
- 仕事道具の準備: いつも使っているPCや周辺機器はもちろん、延長コード、変換プラグ、必要であればポケットWi-Fiなど、快適に仕事をするための道具を忘れずに準備しましょう。
- 体調管理とリフレッシュ: 環境の変化は想像以上に体に負担をかけることがあります。十分な睡眠をとり、適度に体を動かすなど、心身の健康を保つことを意識しましょう。リフレッシュの時間は、単なる遊びではなく、生産性を維持するために必要な投資と捉えることが大切です。
まとめ:失敗を乗り越え、ワーケーションをより良いものに
初めてのワーケーションでいくつかの失敗はありましたが、それらは私にとって非常に貴重な学びとなりました。これらの経験があったからこそ、2回目以降のワーケーションでは、よりスムーズに、そして仕事と休暇のバランスを取りながら充実した時間を過ごせるようになっています。
ワーケーションは、働き方や生き方に新たな可能性をもたらしてくれる素晴らしい機会です。初めての挑戦には不安がつきものですが、事前の情報収集と準備をしっかり行い、そして何より「完璧を目指さなくても良い」という気持ちで臨むことが大切だと思います。
この記事が、これからワーケーションに挑戦しようと考えている皆様の一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。皆様にとって、実りあるワーケーション体験となりますように。