【体験談】地方都市でのワーケーションは「穴場」?費用と仕事環境をレビュー
地方都市でのワーケーションは「穴場」?費用と仕事環境をレビュー
都会の喧騒を離れて、新しい環境で働く「ワーケーション」は、リモートワーカーにとって魅力的な選択肢の一つです。多くの体験談では、海や山、温泉地といった自然豊かな場所が紹介されることが多いように感じます。しかし、私は今回、あえて自然とは異なる環境、地方都市でのワーケーションを試してみました。
「地方都市」と聞くと、自然豊かなリゾート地のイメージとは少し違うかもしれません。ですが、実際に体験してみると、予想以上に快適で、仕事の効率も、リフレッシュも両立できる可能性を秘めていることがわかりました。今回は、そのリアルな体験と、特に気になる費用や仕事環境について詳しくお伝えしたいと思います。
なぜ地方都市を選んだのか
私が今回、地方都市でのワーケーションを選んだ理由はいくつかあります。
まず、私はWebデザイナーとして働いており、普段は比較的賑やかな環境に慣れています。海辺や山奥のような静寂すぎる環境よりも、適度な活気や生活の便がある場所の方が、集中力を維持しやすいのではないかと考えたためです。
また、リゾート地は魅力的な反面、滞在費が高額になる傾向があります。地方都市であれば、比較的リーズナブルに滞在できるのではないかという費用面での期待もありました。
そして、地方都市には、その土地ならではの文化や歴史があり、街を散策するだけでも新たな発見があるのではないかという好奇心もありました。自然の中で過ごすワーケーションとはまた違った刺激を求めていたのです。
今回は、新幹線でアクセスしやすい、とある地方の中核都市を選びました。
費用はどれくらいかかった?都心と比較して
ワーケーションを計画する上で、費用は重要な検討事項の一つです。今回の地方都市でのワーケーションにかかった費用は、宿泊費と食費、その他(交通費、アクティビティ費など)を含めて、1週間で約8万円でした。
内訳としては、駅近くのビジネスホテルに6泊で約3.5万円、食費が約2.5万円、交通費やその他が約2万円といったところです。宿泊先は、ワーケーションプランがあるわけではありませんでしたが、Wi-Fi環境が整っており、デスクもある部屋を選びました。
これを都心や主要な観光地で同じ期間滞在する場合と比較すると、宿泊費はかなり抑えられたと感じています。特に連泊割引などが適用されるビジネスホテルは、コストパフォーマンスが高い選択肢だと実感しました。
食費についても、地元の方が利用する飲食店やスーパーを活用することで、観光地価格に比べて手頃に済ませることができました。地方都市の「リアルな物価」で生活できる点が、費用面での大きなメリットと言えるでしょう。
もちろん、どのような施設を選ぶか、食事をどうするかによって費用は大きく変動します。しかし、「滞在そのものの費用を抑えたい」という方にとって、地方都市のビジネスホテルやウィークリーマンションは有力な候補となり得ます。
地方都市の仕事環境:ネットと作業スペースのリアル
ワーケーションにおいて、仕事環境は最も重要と言っても過言ではありません。特にインターネット環境は生命線です。
今回利用したビジネスホテルは、部屋でのWi-Fi利用が可能でした。速度も十分にあり、ビデオ会議や大容量ファイルの送受信も問題なく行えました。これは事前にホテルのレビューや公式サイトで確認しておくと安心です。
作業スペースについては、ホテルの部屋には一般的なデスクと椅子がありましたが、長時間の作業には少し手狭に感じることもありました。そのため、気分転換も兼ねて、近くのカフェやコワーキングスペースも利用しました。
地方都市にも、都心ほど多くはありませんが、カフェやコワーキングスペースが存在します。私が利用したコワーキングスペースは、比較的新しく整備されており、高速Wi-Fi、電源、モニター貸し出しなどが充実していました。利用料金も都心に比べて手頃な場合が多く、集中したい時間帯や、より広いスペースが必要な場合に非常に役立ちました。
懸念していたネット環境の不安定さや、電源の確保といった問題は、今回滞在した地方都市ではほとんど感じられませんでした。インフラが一定以上整備されている地方都市であれば、仕事環境の心配は杞憂に終わることが多いのかもしれません。ただし、事前に利用予定の施設や宿泊先の情報をしっかりと確認することは必須です。
地方都市でのリアルな過ごし方とリフレッシュ
仕事以外の時間は、地方都市ならではの楽しみ方を見つけることができました。
朝は少し早起きして、地元の人が利用する喫茶店でモーニングを楽しんだり、業務終了後には、徒歩圏内にある歴史的な街並みを散策したり、地元の美術館や博物館を訪れたりしました。都心のような派手さはありませんが、その土地に根ざした文化や人々の営みに触れることは、新鮮な刺激となり、良い気分転換になりました。
食事についても、地元の新鮮な食材を使った料理を提供するお店や、隠れた名店を見つける楽しみがありました。観光客向けではない、日常の中に溶け込んだ食体験は、地方都市ならではの醍醐味です。
また、移動は基本的に徒歩か公共交通機関を利用しました。車がなくても十分に生活圏内で移動できる利便性も、都市型ワーケーションの魅力の一つです。都心のように常に人が多いわけではないため、ゆったりとしたペースで過ごすことができました。
地方都市ワーケーションのメリット・デメリット
今回の地方都市でのワーケーションを通じて感じたメリットとデメリットをまとめてみます。
メリット:
- 費用を抑えられる: 宿泊費や食費が都心やリゾート地に比べて手頃な場合が多いです。
- 仕事環境が意外と整っている: ビジネスホテルやコワーキングスペースなど、一定以上のネット環境や作業スペースが確保できる場所が見つけやすいです。
- 生活の利便性: スーパーやコンビニ、医療機関、交通機関など、生活に必要なインフラが揃っています。
- 適度な刺激と静けさ: 都会ほど騒がしくなく、自然ほど静かすぎない、バランスの取れた環境です。
- 文化・歴史に触れる機会: その土地ならではの街並みや文化施設を楽しむことができます。
デメリット:
- エンターテイメントが少ない: 都心のような多様な娯楽施設やイベントは少ない傾向があります。
- 移動手段の制約: 場所によっては、公共交通機関が限られている場合もあります。
- 情報収集の手間: リゾート地ほどワーケーション情報が多くないため、自分で情報収集や手配をする必要があります。
地方都市ワーケーションはこんな人におすすめ
今回の体験を通して、地方都市でのワーケーションは、特に以下のような方におすすめだと感じました。
- 費用を抑えてワーケーションをしたい方: コストパフォーマンスを重視するなら有力な選択肢です。
- 都心から少し離れた、落ち着いた環境で働きたい方: 適度な利便性を保ちつつ、静かな環境を求める方に適しています。
- 仕事の効率を維持しつつ、新しい発見や刺激を求める方: 日常の中にある非日常を楽しめる方に向いています。
- 地方の文化や生活に触れてみたい方: 観光地ではないリアルな地方の魅力に触れることができます。
まとめ:地方都市はワーケーションの「穴場」かもしれない
私の体験から言うと、地方都市はワーケーションの「穴場」となり得ます。費用を抑えながら、必要な仕事環境を確保し、その土地ならではの魅力に触れることができるからです。
初めてのワーケーションでどこに行けば良いか迷っている方、費用がネックになっている方、自然豊かな場所だけでなく違う環境も試してみたいと考えている方は、ぜひ地方都市でのワーケーションを検討してみてはいかがでしょうか。事前の情報収集は大切ですが、きっと新しい働き方、過ごし方の発見があるはずです。
この体験談が、あなたのワーケーション計画の一助となれば幸いです。